グッド・バイ

未完の存在

メモ

仕事の休み癖が治りません。
長文ですがアドバイス願います。


心理学と脳科学の観点からお話をさせて貰おうかと思います。

仕事に限らずなのですが、寝るまではやる気があったのに朝起きたらやる気がなくなっている。
これは『誰でも』あることです。
別に質問主さんだけが特別に頑張りが足りないとか、他の人とは劣っているからそんな風になっているというわけではないのでそこは安心して下さい。

ではなぜ質問主さんがこういう状況に陥ってしまっているかと言えば、仕事を休む日常が習慣化してしまっているからです。
人は自分が居心地が良いと感じるコンフォートゾーンというのを持っています。
そのコンフォートゾーンは人によって違い、例えば毎日運動するのが当たり前の人にとっては一日運動しないだけでも居心地が悪くなり落ち着かなくなります。
逆に普段全然運動していない人は運動しなくても別に何も思いませんが、何らかの理由で運動しなければならなくなった時非常に居心地が悪くなり運動したくないと強く思います。

このように普段自分が心穏やかでいられる範囲をコンフォートゾーンと呼び、その範囲から外れることに対しては人は強い拒否感を示します。
このコンフォートゾーンはその人の考え方や普段の習慣で決まってきます。

さらに人はホメオスタシス(恒常性)という常に同じ状態で保とうとする機能を持っていて、これは精神状態にも作用します。
例えば感動的な映画を見て涙を流しながら感動しても、時間が経てば感動は薄れ元の精神状態に戻るのもこのホメオスタシスの働きです。
そして『やる気』にもホメオスタシスは作用するため、明日こそはと思っていたのに寝て起きたらやる気がなくなっているということが起こるんです。

このホメオスタシスが元の精神状態として保とうとする範囲がコンフォートゾーンの範囲で、その範囲から出ようとするとホメオスタシスが全知全能を使ってコンフォートゾーンの外に出ないように働きかけてきます。

質問主さんの状況にあてはめるなら、質問主さんのコンフォートゾーンは現在会社に行かないという範囲になっていて

明日こそは会社に行こう→寝る→ホメオスタシスが働く→起きる→『今日は天気が悪いから会社休もう』

と『』の部分のようにとにかく仕事に行かない理由をホメオスタシスが無理やりつくりあげ、質問主さんが休む理由を正当化させようとします。
先ほども書きましたが、これはすべての人に起こっていることなので質問主さんだけが劣っているとかではないので安心して下さい。

他の人も同じなのに、じゃあどうして質問主さんだけが仕事にいけないのかと言えば、会社に行かないことが習慣化しているからです。
コンフォートゾーンの中でも習慣化してしまったものに対しては特にホメオスタシスは強く働きます。

前置きが長くなりましたが、どうすればいいかですが習慣を変えることと、心の中でそういう動きが起こっていることを理解して対応することです。
ホメオスタシスによってやる気がなくなると、とにかく仕事に行こうとすると重りでもつけられているのかと思うほど体も心も重く感じると思います。
ですが、人間の脳は実は結構単純で動き出すまではあれほど重かった体が、動き始めたとたんにそれまでうじうじしていたのはなんだったのかと思うほど行動できます。

なのでやる気を維持しようとするのではなく、やる気はなくなるものだと理解した上で、最初の一歩は無理やり動き出すということが大切です。
動きだしさえすれば、脳はやる気のスイッチを入れて頑張ろうと意識を切り替えますから。

次に大事なのは3日~3週間は無理やりにでも頑張ることです。
人によって差はあるのですが、日々の習慣になるのには早い人で最短3日遅くても3週間ほど繰り返すことで習慣になると言われています。
習慣になればコンフォートゾーンが変わって、今までは当たり前じゃなかったことが当たり前になるので仕事に行く事こそが当たり前になり仕事にも昔みたいにいけるようになります。
コンフォートゾーンが変わればホメオスタシスが維持しようとする状態も変わるので、仕事に行くことが前よりもずっとハードルが低くなります。

少しわかりにくかったかもしれませんが、こういう心の動きがあるということを知って、習慣になるまでは無理やりにでも続けるという意識を持って行動すればしばらくすれば、あれだけ行くのに抵抗があった仕事も、行くのが当たり前になりますよ。

ただし、人は楽な方に流れるので仕事に行けるようになったと思って油断して、また休んだりをし始めるとすぐにコンフォートゾーンが仕事を休む方に変わってしまうので注意して下さい。



コンフォートゾーンとは、そこから抜け出して成長する方法とは?

コンフォートゾーンとは何か? そこから抜けだし成長するための近道は